アジアからガザ・キャラバンが12月2日出発。陸路にて7カ国を経由してトルコへ。トルコから海路。イスラエルによるガザ海上封鎖の突破を目指す。アジア・オセアニアから約20カ国、500人以上が参加。
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 うとうと、したかなと思ったら出発の時刻だ。
 バスとは違い、一般車で国境のタフタンを目指す。
 夜が明けぬ暗いうちに朝食。

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 パキスタンから参加のコンピューター工学専攻の学生のアダム

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    砂漠の夜明け


 ラホールから鉄道で移動中もクエッタに近づくにつれて、風景から緑が減って行く有様がはっきりと認識できたが、ここからさらに進みにつれて岩石、砂、瓦礫のい風景が辺りを支配し始め、砂漠特有の植物が姿を現し、オアシスの街の他から徐々に人の匂いを消し去る。

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 国境閉鎖の時刻4時までに余裕を持って着くようにと早朝に出発し、ここまで順調に飛ばしてきたが、クエッタまで残り300キロ超の場所にある街で、給油の為に立ち寄ったところ、エンジンが掛からない。
 昨日、お世話になりここまで運転をしてくれた人がその街に住む友人に連絡をする。

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 クエッタからお世話になった人たち

 しばらく、電気系統を中心に触ってはみたが動かない。
 結局、修理の為にはしばしの時間を要するとの事でそれまで待っていたのでは、国境での入管手続きに間に合わない。
 新たに車を乗り換え国境を目指す事に。ここで、クエッタでの宿泊を始め、ここまで運転をしてくれた人々とお別れ。
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 クエッタから乗った車。途中で動かなくなってしまった。

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 艶かしいパキスタンのトラック

 万が一、入管に間に合わなければ、乗車賃は要らないと、新たな車の運転手はタンカを切るが、そのようなはったりはこの辺りでは、当たり前のセールストークのひとつで、仮にそうなったらそうなったで、日本的にストレートに、それではお金を払わないと言えば、しばしの揉め事となる。いや、今はそんなことよりも、早朝には、インド組はニューデリーを出発してテヘランに到着しザヘダンに向かっている筈で、彼らと合流しなければならない。
 車の前席には、運転手を始め皆が仲間なのであろう4人が寄り添って座っている。時速は常に100キロ強を刻み、順調に距離を伸ばす。
 
 それでも、もしやと思ったが、国境閉鎖の午後4時少し前にぎりぎりで到着。両替商がレートを呟きながら寄って来るが、交渉する時間さえ持てない。
 我々3人が、最後のパキスタン出国者だ。出国カードを提出後、すばやく手続きが完了。僅かばかりの先のイラン側入管に向かう。
 入管建物がパキスタン側とは格段に違い整備されている。
 
 何だか様子がいままでのインドやパキスタンの入管と違う。いや、今まで少なからずの国を自分の足で歩いてきたが、体験したことがない気配だ。そして、それは、その後のイランでの体験から考えれば、ほんなささやかな変化とその体験でしかない事に後で気づく。

 なんと、指示に従ってしばらく待っていると、数人の私服の男たちに呼ばれて屋外に出る。荷物検査もパスポート検査も無くフリーパスだ。すでに車とドライバーが待機していて我々3名はすばやく乗り込む。その前後には軍の車両が護衛に付いている。
 何だ、これは!? これではVIP待遇ではないか! イランが革命以降、故ホメイニ師が最高指導者となって以降、現在まで一貫してパレスティナ問題を支援し、アメリカ帝国主義に叛旗を翻してきた事は事実だ。しかし、ここまでの待遇は予想していなかった。してみれば、ホスト側はどのように組織したのだろう?

 日が沈む前にはザヘダン市内に到着する事が出来た。
 個人的には1986年、まだイラクと戦争していた頃に訪れて以来、2度目のイランだ。今でもくっきりと思い出すのはその時には、パキスタンとの国境の壁にホメイニ師の肖像が大きく描かれていて、悪のアメリカ帝国主義を打倒せよ、とのメッセージがあった。だが、今回、僅かばかりの時間ではあったが、ホメイニ師の肖像は見当たらなかった。
 案内されたホテルも、今まではレベルが違う。イランに馴染みがない多くの日本人は誤解しているのかもしれないが、イランは必需品のほとんどを自国生産で賄う事の可能な大国であり、文化的に豊穣で洗練された国なのである。
 25年前とは違うが、戦時であったにも関わらず、そして現在もアメリカ中心の度重なる恫喝と経済制裁を受けていながらも、街並は洗練されている。店舗の陳列もインドなどとは比較にならない。

 シャワーを浴びて、うたた寝をしていると、ホストのイラン人たちが我々を呼びに来る。すでに、大型バスが外に待機している。デリー、テヘラン、ザヘダンと空路にて旅してきたキャラバン参加者たちとここで合流。日本からのもうひとりの参加者もここからキャラバンに参加だ。

 これからザヘダン大学にて歓迎の式典があるという。
 バスが大学構内に入り、会場に近づくにつれ多くの学生に取り囲まれ歓喜に包まれる。笑顔がこちらに向けられ、ピースザインを掲げている。このような歓迎振りは、もちろん生まれてこのかた体験した事などない。式典なる会場も大きな2階建ての近代的な大ホールだ。
 すでに前列数列を除いて、びっしり埋まっている。壇上の司会者の人声で温かな声援に包まれ、歓迎の輪の真ん中を抜けて前列に席に着く。

 先に来ていたインドからのフライト組の話では、ザヘダンの空港に降り立った瞬間に、子供たちの楽団の演奏に始まり、ザヘダン市長と知事の出迎えに始まり、熱烈の歓迎を受けたという。やはり、イランでは何かが違う。

 学長や学部長の話の後に、ガザ、パレスティナに対するイスラエルの占領を伝えるビデオ上映の後、アジアキャラバンを代表して3名が挨拶する事になり、そのひとりとして、壇上にあがりスピーチをする事に。

 イランを25年前に出てアメリカに暮らす女性、そしてインド人参加者の後、スピーチをする。

 「私がそこから来た日本という国は、未だに近代の清算が出来てはおらず、その土台さえ危ない。それゆえ、偉そうに言える事など何もない。アジアという地勢図を西はパレスティナを拠点として、極東と名付けられた日本そして朝鮮半島を含めて考えてみると、アメリカの戦略が簡潔かつ鮮明に見えて来る。ジオニストとアメリカ帝国主義にとって”戦争”は必要不可欠である。つい先日にも北朝鮮の国境付近での攻撃が問題となって緊張が走ったが、簡単に言って、それは、明らかなフレームアップである。私の来た国に自慢出きる事は少なく、現在の日本社会の状況は20年近く自殺者が3万人を超えるなど暗澹たるものがあり、アメリカ帝国主義の傀儡者たちが、
やっけになって、指導者の立場にありながら、自国民を見殺しにアメリカ帝国主義に貢いでいる。そんな中、伝えたい事は次の2点である。日本の南には”オキナワ”と呼ばれる島々があり、そこにはアメリカ国外では最大規模のアメリカ軍の基地が存在し、日本にある米軍基地の80パーセント以上がそこに存在している。自国に強大な他国の基地が存在している事実から言えば、日本は独立国家では決してない。2つ目に伝えたい事は、日本は、広島、長崎と唯一の被爆国であるという事。原爆という武器は、落下の数秒の一瞬で何十万人を殺戮し、含まれる放射能から5世代を超える今になっても、その影響は消えていない。それは、ナイフから飛び道具、そして戦車や飛行機へ至る男の子の熱狂へと結びつく、武器の範疇を遥かに超えている。
 私は、そのような国から来た。
 ガザそしてパレスティナ問題について簡潔に述べる。現実的かついかなる比喩的な意味で言っても、世界中の我々は至急にイスラエルのパレスティナ占領を止めさせなければならない。それは世界に暮らす我々の責任である。
 これは人種や宗教などとは関係ない。あくまでも人道上の問題である。平和や共生そして自由に価値を置いて、それを次の世代に子供たちに伝えて行こうとするならば、私たちは早急にこの問題を解決する必要がある。
 今回に限らず、私たち世界の自由を希求する人間は、イスラエルがその占領政策を止めるまで、何度でも非暴力直接行動にてパレスティナへと向かう。決して、不可能ごとではない。実際的に可能だ。ぜひとも、いずれかの機会に我々の行動に参加して欲しい」との要旨のスピーチをする。

 式典終了近くに、テレビ局のインタビューを受ける。この様子では、これからのイラン滞在中、とんでもない事になって行きそうだ。式典終了後にバスへと向かう途中、見送りの学生たちの渦で動く事すら出来ない。
 のぼせ上がり、舞い上がらぬよう、自戒しつつ、アジアキャラバンは北西して行く。
 

【2010/12/20 07:39】 | 未分類
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すごい経験ですね
タカ
すごい体験ですね。パキスタンの風景写真で「現地」を想像しています。
イランの写真もぜひ掲載してください。歓迎式典の写真もぜひ。

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この記事へのコメント
すごい経験ですね
すごい体験ですね。パキスタンの風景写真で「現地」を想像しています。
イランの写真もぜひ掲載してください。歓迎式典の写真もぜひ。
2010/12/20(Mon) 14:36 | URL  | タカ #-[ 編集]
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